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《デコード・トーカー・エクステンド》 リンク・効果モンスター 闇属性/サイバース族/攻 2300/LINK 3 (テキスト不明) リンクマーカー □■□□□□■□■ 使用キャラクター 藤木遊作(Playmaker) タグ一覧 コード・トーカー リンクモンスター コメント 名前 コメント
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アームズ:エンジェルウィスパー スキル性能 種別 効果 範囲 SP消費 エクステンド・フォース 補助型 5 周囲 大 インフィニティフィールド 補助型 5 周囲 大 スキル考察 ビットの範囲内にいる自身、およびクランメンバーのステータスを上昇させる。 効果対象が少ない程上昇率は大となる。 インフィニティフィールドは上昇率が高く、スキル展開中はSPを常時消費する。 自己強化系のスキルは多々あるEAだが、クランメンバーを強化できるスキルとなると一気にその数は少なくなる。 火力の底上げはボスエネミー戦に非常に有効。クエストメインのウィスパー使いであれば、ぜひスキルツリーでの開放を目指したい。 名前 コメント
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1-1 困惑の急接近 進め(あう♪) 進め(あう♪) われら雛見沢~ぁ ちっちゃい者倶楽部!! 入道雲の空の下、村にセミの合唱と共に、ちいさき者たちの掛け声が流れていた。 「ぜんたぁ~い、気をつけろ。なのです」 込み入った所を抜け、畑の広がる見通しのいい場所に着くと、先頭を行く梨花がくるりと振り返って緩い警戒を呼び掛けてきた。すると皆の歌声がぴたりと止み、それから富田と沙都子の表情が引き締まったものになっていく。 「そしてよーい、ドン☆ なのですー」 「ほほ……! そう来ると思いましたわ!」 そして不意に駆け出す梨花とほぼ同時に、しんがりの沙都子が飛び出し……。 「……えっ? 北じょ、わわっ!」 追い越し様の彼女に、一つ前にいた富田は手をぎゅっと掴まれて――「富田さんは羽入さんの手を。羽入さんは岡村さんの手をお掴みになって!」――「う……うんっ! 羽入っ!」――「あう! がっちりきゃっちなのです。岡村ーぁ、おーてーて~、つーないでぇ~♪」――「はい、羽入ちゃん」 「そして私は…………それっ!」――「みぃ……っ?!」 仲間たちが手に手を繋ぎ合っている最中、沙都子はウエストポーチから取り出したなわとびを梨花に向けて放った。するとグリップが分銅として働き見事、梨花の左腕を捕らえた。 「みぃ。このままじゃボク、沙都子に調教されちゃうのです~☆」 「おーっほっほっほっ! でしたらお望み通り、私が梨花を立派な競走馬に調教してさし上げますわー!」 たぶん沙都子と梨花の「調教」の意味は似て非なるものなのだろうなと、くねくねと悶えながら走る梨花を見ながら富田は思った。 そんな調子で練り歩くちいさな一団に、通りすがりの村人があいさつをして寄越す。その都度、天敵であるレナの情報を聞き、もしくは向こうから教えてきてくれたりした。 話が済むと、村人の股下を這って潜り抜け、そしてレナの居ないと思われる方へと向かう。 雛見沢ちっちゃい者倶楽部と竜宮レナ。 この二つは相容れない関係であり、それは正確に、かつ簡潔に「獲物と捕食者」と言い表せた。とはいえ、捕まったりしても実際はレナといっしょに遊んだり、家でお菓子をご馳走されたりと、実にほのぼのとした関係なのだが。それでも部員もとい子供たちは遊びの天才ゆえに、レナの魔手から真剣に潜り抜けていた。 入部資格は小柄であること。飛び入りも可。 あの部活メンバーの活動とは別物で、雛見沢ちっちゃい者倶楽部(以降『雛クラ』と略)の活動内容は、村のあちこちにある「潜れそうなもの」を、部長を先頭に潜って行くというもの。 普段は月一回。夏休み等、長期の休みには部長の呼び掛けで倶楽部活動が行われる。 部活メンバーに罰ゲームがある様に、雛クラにも似たものがある。それは可愛らしい倶楽部名らしからぬ厳しいものだった。 部長の潜れたものが潜れない場合は退部。 これは創立者にして初代部長である魅音が作ったもので、それは部長といえども適応された。 去年の七月。創立第一日目にして早々と、部長の座がうっかり魅音からちゃっかり梨花へと受け継がれて一年あまり。 現在の部員構成は、現部長の北条沙都子を始め、副部長に富田大樹。古手梨花に岡村傑、そして古手羽入を新たに加えた計五人。 これまでの日々に各人、劇的なできごとがあったり、その身の上に波風とまではいかないまでもさざなみが生じたりもした。 夏休みも二週間が過ぎ、親密な関係になった組は当然、濃密な時間を。まだそうではない、擦れ違う者たちにも兆しが芽生え、想いの波紋を伝えんと、その手を伸ばしたのだった。 「……羽入。ボクと並び順を交換こするのです」 緊張状態に飽きてきた梨花が悪い癖を出し始めた。 「あぅ……。梨花の前は嫌なのです。レナが来たら絶対、突き飛ばす気なのです」 前部長の態度に、現部長は大きな目を細め寛容に微笑んでいた。ならば自分は副部長として一応の義務を果たそうと、富田は眼鏡に手を添え、遠くを見据えた。 「ほほ……。真面目さんがいますわ」 「…………? もしかして、僕のこと?」 沙都子は頷いて、前の三人を見る。 梨花・岡村・羽入の並び順は梨花が下がったことで、ぐだぐだに横へと広がる感が見えていた。 女性陣は頭にそれぞれ、つばの大きな麦わら帽子とサンバイザー。野球少年たちは言わずもがなの野球帽を。手には仲良く、赤に青の水着入れが握られていた。 沙都子から掴まれた手と手はそのまま、富田と沙都子を繋ぎ、ふたりを歩ませていた。 「……前はあのひとたちに任せて……私たちは後ろに気をつけていればよろしいんですのよ」 そう言って沙都子は手を引いて、歩調を緩めだした。 「……骨はちゃんと、拾って上げますのですよ」 「あぅ……梨花がひどいのです……。岡村~ぁ、僕を助けてなのです~」 羽入は綿菓子を思わせる甘く、やわらかな声を上げて岡村の腕にしがみついた。後ろからでもわかるくらい、親友の腕に押し付けられて歪み、大きく形を変える羽入の脇乳に、自然と目が釘付けになっていた。 「……岡村。ボクを敵に回したら……くすくす。どうしてあげようかしら」 岡村の首に、白蛇を思わせる手がしゅるりと巻かれ「がおー」と、そのぽにょぽにょした首筋を甘噛みする。 「り……っ、梨花ちゃんも羽入ちゃんも、仲良くしなくちゃダメだよ……っ」 岡村はどちらの少女に花を持たせるべきか、いつもの様に二人の間で困っていた。 「…………岡村さんが、羨ましいですのね……」 「え……っ?!」 沙都子に突然話しかけられて、富田は顔を引き攣らせた。 「……ずっと、見てましたわよね……」 「っ……?! ごっ……ゴメンッ!」 有無を言わずに謝る。しかし沙都子は聞く耳を持たず、その先を言い放った。 「大きくてやわらかい、羽入さんの胸を」 「ぅ……ぁ……。ごめん…………」 軽蔑のまなざしと妙な言い回しに、富田は縮こまって呻いた。 「今日から僕も、雛クラに入ることになりましたのです。みんなについて行ける様にがんばりたいと思いますのです。あう!」 沙都子の誕生日の翌日。 未だ興奮の覚め遣らぬ雛クラ部員に梨花のきまぐれ招集が掛かり、半ドンの昼下がりの境内にて、羽入の入部式が行われていた。 「……そのたれぱいじゃあ、魅音の二の舞になるのが落ちなのです」 「あううーっ! たっ、垂れてなんかいないのですっ!!」 梨花の毒を含んだ嫌味に、羽入がたぷたぷんっと猛抗議をする。 「ほんと?! 羽入ちゃんっ!」 「あうう――っ?! 岡村の目は節穴なのですか~ぁ――っ!!」 岡村の間の悪い食い付きに、羽入がぶるんったぷんっと猛抗議をする。 「ほらほら富田! 羽入ちゃんのおっぱい、ぶるんぶるんっだよ!」 「そ……そんなの、見ればわかるよ……っ!」 「……いやらしいひとたちですこと……っ!」 「ちょっ?! 北条ーっ?! ごっ……誤解だよ! おっ、岡村も何とか言えよーっ!」 腰の引けた富田も一緒くたにして、沙都子が胸を隠して嘆息する。 「違うよ~沙っちゃん。 僕と富田が言ってるのはねー。羽入ちゃんも、雛クラに入ってくれて良かったねってことなんだよ。ねっ、富田!!」 「うをわっ?! ちょっ、おま……っ! 羽入もやっ……止めれぇ~」 「あうあう♪ あうう♪ あうう♪ あう☆ あう☆」 岡村と、いつの間にか機嫌の直った羽入は富田を巻き込んで、くるくるとはしゃぎだした。 「おほほ。雛クラもいよいよ賑やかに…………えっ、ちょっと?! わ、私もですのぉォォおーッ?!」 哀れ、なかよしトリオを楽しげに眺めていた沙都子も巻き込まれる。 「くすくす。いつもより余計に回って、実に楽しそうなのです」 賽銭箱の前に座り、梨花はひとり、笑壷に入っていた。 「みーみみみみみ。けいちゅ~、けいちゅ~。そしてこれから言うボクの言葉に傾聴してほしいのです」 ひとしきりふざけあった挙句、疲れてへたり込み、てんでんばらばらに倒れている一同。 梨花はその愛しい仲間たちにぱんぱんと手を叩きながら歩み寄る。そのうちの、尻を上げて突っ伏している羽入の尻を引っ叩き、ついでに汚れを掃ってやる。 「これからは沙都子。貴女に雛クラを、引っ張って行って欲しいのです」 そしてもう片方の手を沙都子に差し出して、梨花は滑らかに宣言した。 「でかぱい沙都子が潜れるものなら、岡村とうし女もモーまんたいなのです」 梨花の言う通り、沙都子を先頭とした二人は水を得た魚の如く、とまではいかないまでも選定され、だいぶ楽になった障害物を次々と潜って行った。それでもレナには敵わず、羽入とセットでちょくちょくお持ち帰りされていた。 そんな和やかな時間を、しかし富田は少しだけ心配していた。 羽入が入部してきてから、雛クラの雰囲気が緩んできた。 たかが遊び、されど遊びの雛クラにも真剣に取り組んできた沙都子。 彼女は部長でありながら障害物の選定は梨花、もしくは副部長の自分に任せる様になる。 歯応えが無さ過ぎるからだと沙都子は言って、梨花に申し訳なさげに顔を伏せた。 そんな真面目な性挌ゆえ、沙都子は少し口うるさくなりがちなところがある。それは相手を思ってのことなのだが、はたして羽入が嫌がりはしないかと、富田は子供なりに気を揉んだ。 富田は二人の仲が険悪にならない様にと動いたりしてみた。だが沙都子と羽入はそんな気配は露とも見せず、むしろ梨花が嫉妬するほどの友情を示した。 これからの季節にと、沙都子は自分の麦わら帽子を羽入に贈り、また彼女の服を探しに二人で興宮に行ったり、裏山を案内してあげたり。 今日もその麦わら帽子と、沙都子と買ったという大きめのボーダーのTシャツを羽入は着てきた。他にもその他諸々、二人は仲を深め合っている様子だった。 そんな取り越し苦労も楽しい日々の下地となってきたある日。富田はその日々に自ら水を差してしまう。 若気の至り、というには彼には酷であり無常だと言えた。それでも――しかし――結果として――沙都子は富田と距離を置く様になる。 そうしたのは北条なのに……。なのに何だってまだ僕に、構ってくるんだよ…………ッ! 「あはっ。良かった……。ちゃんと冷えてますわよ」 沙都子が小川で冷やしておいたバナナを、水を切って手渡してきた。その眩しい笑顔に、思わず素直にバナナを受け取ってしまう。 「……僕のことはもういいから、北条は遊んできなよ」 富田はバナナに爪を立て、沙都子を三人の所へと進めた。 雛クラには退屈で危険な、とくに潜るものもない、だだっ広い通りを抜け、五人は休憩がてら、沿道の脇を流れる小川で水遊びをしていくことに。富田はそこで、川底の尖った石か何かで足の裏を切ってしまう。 富田はひとり、土手に歩きかけると沙都子がその肩を支えにくる。ケガの手当てをしてあげますわと、こちらの遠慮を押さえ込んで手際良く、富田の足に包帯が巻かれた。 沙都子はその後も富田のとなりで水の流れに爪先を遊ばせながら、水遊びに興じる三人を見つめていた。 「……今は、いいですわ…………。 それより今度は私が、富田さんの代わりに見張りを務めますわね」 たまには部長らしいことをしませんとねとはにかんで、かざす手でサンバイザーをちょこっと上げて、きょろきょろと見張り番を買って出た。 「……だったら座ってるより立って、見張ってた方がいいよ」 「ぁ……。そう、ですわね…………」 明らかに落胆の色を滲ませ、その夏空を思わせる顔容が曇ると、足の傷が痛んだ。 どういう訳だか、沙都子は自分に好意を寄せてきている様に思える。そう思う度に富田は自嘲で歪め、沙都子の気を無下にしてきた。 夏休みが始まり数日ぶりに会った沙都子はぼうと赤ら顔で。夏だから――少しだけ赤面気味なところ、そこがまた可愛らしく――とにかく、妙にそわそわしていた彼女が気になって理由を聞いてみるも何も話そうとしない。その内にふたりは口論となり…………。 それ以前にも、自分は沙都子の弱みに付け込んで似た様な、嫌がることをたくさんしてきた。 ゆらりと沙都子が立ち上がり、背を向けて離れて往く。 「っ……。ほうっ……っ」 見ない様にしていたのに、その背中を無意識に――眼――想いが追ってしまい、女々しい声までが喉から出掛かった。 「ほら! あなたたちも早く……って、富田! アンタなに暢気に座ってるのよっ!」 声のする方を見ると梨花と、早く早くと軽トラックの影から岡村と羽入も自分たちを呼んでいるのが見えた。 「……富田さん。立てまして……?」 そう言いながら立ち上がろうとする富田に近寄りまた、沙都子が手を差し伸べてくる。 「……僕はもういいから北条も…………さっさと隠れなよっ!」 「あっ……!」 その手を払い除け、富田は痛めた足を庇って歩いて行く。すると首を後ろから捕まれた。 「いっ?! いたっ! ……ほっ…………北条?! なな……何するんだよ!」 「……あなたは下に、行ってくださいましッ!」 それに手首まで、かなり強い力で捻られ、富田は問答無用で車体の下に押し込まれた。 「あぅ……。何だか、沙都子が恐いのです」 爪先で土を蹴散らかして、岡村の隣にしゃがみ込んだ沙都子に羽入が怯える。 「……沙っちゃん。富田がその……またヘンなコトをしちゃったのかな……?」 それに対して沙都子はとくに、何も答えなかった。なおも何か言おうとする岡村を、富田は金的を入れて黙らせる。苦悶の滲んだ非難とあうあうという声は無視。自業自得だぎゃッ?! 「……あんたはさっきからナニ沙都子を邪険にし・て・い・る・の・よッ!!」 「いだっ?! ちょっ……痛゛い゛! 痛゛だだっ!!」 野球帽を吹き飛ばし、眼鏡が壊されかねない膝の連打が、富田の顔面に打ち込まれだす。ついでにこれは岡村の分と、梨花は細い足首で富田の首を掴み、車体と垂直になる様、乱暴に促してくる。 「や……やめろってば! 何で…………お前だって北条のことあまり好く…………?」 「っ……。…………ふん」――「…………とにかく、古手には……関係ないだろ」 富田は半ばやけくそで叫び、しかし既に言葉をすり替えた。 場を考えてという理由もあったが、途中で梨花が表情を、くちびるを噛んで目を逸らしたから。だからそれ以上――それにその横顔がなぜかひどく切なく映り――梨花を、哀しませたくはなかった。でも……。 自分の、沙都子に対する態度を鑑みれば文句の一つ。それこそまたあの膝の一つでも、出してきそうなものなのに……。 まさかそんなにも梨花は、沙都子と羽入の仲を……。沙都子のことが嫌いになるほど、ふたりの仲を羨んでいるのだろうか。 もしそうだとしたら、さっきの機転はファインプレイだったかもしれなかった。 「富田さん、早く……。体の向きを、変えてくださいまし……」 「……あっ。う、うん」 頭をこっち側に……足は出ない様にと言われ、富田は大人しく従う。 状況がそうさせているのか、声の感じからいって、今の沙都子から不機嫌な気配は見られない。 なんだかんだ言ってもやはり好きになった手前、沙都子に嫌われるのは避けたいのが本音だ。なのに慣れない意地を張って、沙都子と梨花の怒りを買った報いがこれなのだろうか。 沙都子の言う通りにした――から――のに――、梨花の白い足が目の前にきてしまった。しかも約二名の刺す様な視線も感じる。この状況は幸といっていいものか、それとも不幸――はてはフラグ――なのか……。 「…………大根足、なんて思ってたら……」 「――っ?!」 ひとりは無言で見下ろしていたが、もう一人の方は違った。 ……何だか今日は女の子に驚かされてばかりな気がする。隣にいる親友なら「それは富田が悪いんだよ~」とでも宣ってくれそうだ。それはさておいて。 富田は目の前に突き出された膝をまじまじと見る。この足の、どこをどう見たらそう表現できるのだろうか。 白魚の指といい緑の黒髪といい、それらの持ち主に相応しい、綺麗でほっそりとした脚だった。それなのに何だってこんな、車の下になんて潜り込もうとするのか……。仲間たちの様に、車の……。そこで富田は野暮な考えを止めた。 梨花もやっぱり自分たちと同じだと。 オヤシロさまの生まれ変わりだと、大人たちからは大切にされているがひとたび……否。遊びや部活でも、それも最近になってからは猫を被らなくなっていた。むしろそのギャップを楽しんでいる様な…………やっぱり梨花は自分たちよりも少し、大人びた少女らしい。 ならばこちらも楽しむべく、脅しで突き出された膝を退かしつつ、舐める様に見入る。どうやら擦り傷の類は見られなかった。なぜだか少しほっとする。 さきほどの、膝の連打の際に見えた純白の下着。あわよくばと――魔が差して――つい、スカートの中をのごぎゃっ?! 「……富田ももっと足を引っ込めやがれなのです。沙都子」 「ええ…………。わかりましたわ……」 にぱー★ と嗤いながら再び富田の顔面に膝を入れた梨花は奥へと、羽入に引っ張られていく。手はしっかりとスカートを押さえていたりと、このへんのたしなみは持ち合わせているらしい。もっとも、岡村がそこを凝視しているところを見るに、あかんべをしている手の方はスカートがめくれ上がっているのだが。 それを横目に、自分も這って行こうとすると頭を掴まれぐいと、かなりの力で引っ張られた。どことなくその手からは怒りの様なものが感じられた。 今日の自分は女難の相があり、梨花に絡まれる原因の何割かは沙都子のせい、という免罪符の表情で正面に顔を向けると鼻先に、今にもくっつきそうなほどに、沙都子の股間が付き付けられていた。そしてそのまま…………え? ……う、うわっ?! むぎゅ……。 なんと沙都子は、富田の頭に尻でのしかかってきた。 じゃり……がり、がりり……。ぎり、ギ……ジャリ…………。 そして、のしかかる尻がわずかに……沙都子の息遣いで揺れると眼鏡がにじられて、レンズの悲鳴がツルを伝わってきた。 なぜ沙都子がこんなことをしてくるのか……。それは自分を嫌っているからにほかない。でも、これじゃあむしろ……くっ! く、ぁ…………あッ……! 髪の上をすりすり……。不意にうなじをむにゅり……。 後頭部の上を揺れ動く尻に、脳ではなく直接触れている首の、その下の延髄から悦びの信号が出て、その刺激を受けた海パンの中のモノはすでに力強くいきり勃っていた。 しゃべることができないので何とかこちらの意思を伝えようと手を動かすも、うつ伏せでは肩がうまく動いてくれない。それでも無理矢理に動かすと、もがく手がぺちぺちと、となりの人肌を叩きだして、吸い付く肌触りに手が離れたがらない始末。 「ひゃんっ?!」 だからまたかな……と、覚悟を決めていた富田の脇腹にもれなく肘鉄が打ち込まれる顛末。その衝撃で体が跳ねると上から可愛らしい声が。しかしそれもすぐに、憮然とした声音に打って変わる。 「はぁ…………。 富田さんって……梨花とも随分、仲が…………よろしいんですのね……?」 ひとつ溜め息をつき、沙都子は腰を上げくすりと……獲物を捕らえた猫の眼って、見たことありまして……? と、目ではそう問い掛けてきている様に富田には感じた。 「沙っちゃん、しぃー。今そこに、竜宮さんが来てるから、しぃー」 「レナはおしゃべりしてても、僕たちには敏感だから気を付けないとなのです」 「ぁ……。ごめんなさいまし……」 口に人差し指を立てた二人に注意され、俯いた沙都子と目が合う。 「北条……。何でこんなこと、するんだよ」 仰向けになるよう促されていた富田は、眼鏡と息を整えながら沙都子に問い質した。 「…………富田さんはもう……こういうことをしたくは、ありませんの……?」 「こっこっ?! ……こういうこと……って」 耳が、膝の内側でぴったりと塞がれて……視界の端で腰がくねってユラメイて……野球帽が脱がされる。 「……やっぱりシたい、ですわよね……」 「っ……アッ!!」 唐突に、根元から先端へと、富田の硬く反り返っているモノの腹が撫でられた。 「ぁ……っ? 北条……何を……?」 その指先が顔へ……眼鏡を取り上げて沙都子は、自分のシャツの胸元に引っ掛ける。 「……まったく。梨花にまでちょっかいをお出しになるなんて……」 深い胸の谷間で眼鏡が揺れ、微笑む口元からは八重歯が零れていた。 「…………もうお前に……」――そんなことを言われる筋合いなんてないだろ……。 そう続けようとした台詞は沙都子の笑顔に解かれ……そして、微笑みを浮かべてしまう。なのに彼女の微笑は妖しさを深めて、サンバイザーを目深に被り直してそれから……。 「……富田さんのスケベ…………ん……」 「んン……っ?! ウッ、ンンぅーッッ?!」 沙都子は再び、今度は富田の顔面目掛けて腰を下ろしてきた。その拍子にそこの匂いを思い切り吸い込み、だから意識がどこかへ跳びかけた。 洗い立ての洗濯物と、その家庭の匂い。それと、沙都子の香り。 凸と違い、凹である股間からは無粋な臭いなどはせず、その何ともいえない香りに心臓がどくどくと暴れだす。 その手の漫画に、ヒロインの股間に顔を埋め、そこの匂いを嗅いで悦ぶ男の気持ちがこのとき心の底から理解でき、共感できた。しかし…………。 降って沸いた悦びにより、小さくなりはしたが消えてはくれない沙都子への“疑”。 あの日。 心配するあまり、逃げる沙都子を捕まえて押し倒してしまい富田は沙都子にスケベ呼ばわりされた。 二週間前。 罰ゲームをしに、圭一の家から逃げる様に飛び出してきた沙都子。 「うンっ! あふぅ! ふっ……ふう……うふふ……」 苦しくも嬉しげに息を弾ませ、人の顔の上で腰をくねらせて、富田の鼻に股間を擦り付けている。そんな体勢だから顔の上半分は尻からはみ出し、おかげで視界が利いていた。 富田の胸に繊手が置かれ、まさに目と鼻の先で踊るヒップ。 軽トラックの荷台にぶつからぬ様、前屈みから思い切り反らされた背中。 短いながらも汗が、後ろ髪をうなじに張り付かせ、耳にまで散った紅葉。 昔は、いたずらをされると泣いて嫌がっていた沙都子。 今は、慕う男にいなくなった兄を重ねて、笑顔の絶えなくなった沙都子。 それなのに何故、こんなことを……。 そんなこと、決まってるだろ……っ?! 北条はもう…………くっ……そぉおおおおッ!! 「ひあっ……!!」 肉圧の下、富田は強引に大口を開けて、埋れ出た下前歯で股間に噛み付く。するとこりゅっとした歯ごたえに、上から高い声がした。 今のって……もしかしてくっ、クリトリスに……っ?! 「あぷっ!」 驚く富田の視界が再び尻で占められ、その谷間と鼻とがぴったりと隙間なく密着。鼻が尻に押し潰される。 「……そんなところに噛り付くなんて…………はぁ。富田さんも、デリカシーが、ぁー……うふふふ。なって、ませんわねぇ……。だから罰を……喰らいなさいましね」 それから口を磨り潰さんと、大胆な腰遣いでこにゅこにゅと、下半身でのフレンチキスが富田を戒め、罰し始めた。 顔面全体余すところ無く、尻が激しくいざり、にじられる。しばらくして、熱っぽい声が聞こえだし、沙都子は靴底を後頭部の下に入れ、足全体で包み込むとぎゅううう……と、頭を絞め付けてくる。 肩は膝で固められ、十指は繊手に絡め獲られ、形ばかりの抵抗が除々に圧殺されていった。 鼻腔といわず咽喉、気管、肺臓と、色香によって呼吸器が侵され、沙都子で胸がいっぱいになっていく。 確かに息苦しい。だがそれでも、自慰では感じたことのないほどの快楽に浸かって、「苦」は「楽」となり「快」へと変わっていく。 頭はとうに霞み、沙都子への疑問に憤りもここにきて、どうでもよくなってきていた。 「あう……。沙都子の腰遣いがすごくいやらしいのです…………」 「はっ、羽入ちゃん……っ。背中におっぱいが当たってる……っ! それに今は、竜宮さんを見張ってなくっちゃ……」 「…………それは梨花がやってくれていますですから……。だから、岡村の甘い精を僕に…………」 「うわっ! お、おちんちんまでいじられたらで……でちゃうよぅ…………」 どうやら自分たちの姿に、羽入が中てられたらしい。手玉に取られた岡村が嬉しい悲鳴を洩らし始めた。 親友の呟きに、二人の痴態を想像してその上、想いを寄せる少女の尻を顔面に押し付けられるという状況に、虚ろだった意識は次第と固まっていき、それはある形……本能を形作った! 「んん……ッ?! あは、はぁ……。やっとその気に……え、あんっ?! とっ……富田さ、ンあーっ!!」 沙都子の腰を浮かせる為、不意に自分から顔を動かして、その生まれた隙を突く。武器でもあり弱点とも言えるそこに富田が吸い付くと、沙都子が驚いて大きな声で鳴いた。それでも富田は怯まない。 「あっ……あッ! くぅ……ンンッ!! はぁあ! ふあっ……あンッ!!」 吸盤を――胸を吸う様を――イメージし、思い切り香気を吸う。 沙都子の反応の変わり様に味を占め富田は、股間の香りを夢中になって胸いっぱいに取り込む。 「やぁ……。そんなところの臭いをか……あ、アーッ! かっ……か、嗅がないで……」 今更ナニ言ってるんだよ……。 沙都子はなおも何度か訴えてきたが、富田はそのたびに嗤ってやった。 強さの内にある優しさと弱さ。 その弱さに付け込んでもっと、沙都子を泣かせたい。いや、鳴かせたい……。 泣かせた回数ならあの人には負けない。それにこれから自分も、北条の鳴き声を聴きながら、北条と前みたいに……いや。前原さんと北条がしている以上の事を……北条が鳴いて叫ぶくらいのコトをしてやる……っ!! 「ンあーッ! そ……そんな、おっぱいまで……あっ! いっア……っは……ああぁーッ!!」今やふたりの攻守は完全に逆転していた。 富田は弱まった手を掴み返し、手と手を重ねたてのひらで、沙都子の双房を掴む。 前と、それと窄まりへの攻撃に加え、少女という器をはみ出し気味な胸を力を込めてぐにゅぐにゅと弄ぶ。そして肉の頂でつんつん、こにゅこにゅと自己主張してくる乳首を思い切り、ふたりの指でぐ……ぐっ、ぐにゅう……といざり、爪を喰い込ませる。 「んんッ……くぅぅ…………。う、うっ…………くっ、ぁっ……」 恥ずかしいのだろう、洩れ出る声を塞ごうと、何度か手を引かれた。そのたびに肉芽に噛み付いて腰砕けにし、大きく息を吸い込んで……。 「……あふうッ、ふぁ……あ、ああ……あはぁあアアア――ッッ!!」 熱い息を尻の穴に吹き込んで喝を入れた。 「は…………あ……ぁぁ……。はー……あ、ふぁ……」 そうして大人しくなった沙都子を、富田は本格的に味わいだす。 「あう……。富田がすごくてくにしゃんぽいのです…………」 「あう……ぅ! はっ、にゅうちゃ……んんっ!! む、胸までされたらもっ……もう、本当にっ!!」 「…………ちょっとあなたたち。少し、静かにしなさい。ハメ外し過ぎるとマジで、レナに見つかるわよ……?」 梨花の注意に一同が静まる。 確かに。このまたと無い機会をもっと楽しむ為にも、静かにシないと……。 「ふう…………はあ……ぁ。とみ……たさん、何を……? ぇぁ……っ、ふむううぅーッッ!!」富田は、ふたりの手の内の片方を胸から上へと引き剥がし、吐息を感じるところに突き入れた。 「んっ……?! んんうぅッ?! ふぅンむっ……! ん、あー……! いっはっ……やあッ、んむッーゥゥ~ッッ!!」 ふたりの指で口の中を掻き回しだすとすぐに沙都子が激しく呻きだした。そのぐちゅぐちゅという音――悲痛な声――がイマラチオを連想させ、ペニスがどくどくどくっと、痛みを伴わせるほどの武者震いを起こす。そして巣の中の雛の如く、富田の一物は海パンの中からもっともっとと、手の動きを急かした。 胸にあったふたりで一対はシャツの内側に滑り込んで、手の動きでいっしょに揉む様に指示。戸惑う仕草を指をつねり、自らの胸をスク水越しにぐにっぐにゅっとめり込ませて屈服させる。それで素直になった沙都子の股間に、幾度目かのフレンチキスの愛撫を施した。 「……くウッンンッ?! アッ…………あアーッッ! あ……あはっ。い……イイ、ですわぁ……」 あわよくば、とでも思ったのだろう。 富田はそれで、沙都子がどんな声を出してくれるのか、無意識に指を引き、沙都子の口に隙間を作る。すると「イイ」と返ってきたではないか……! でも……。 それは決して「富田大樹は北条沙都子が好き」への答えなどではない。それでも最後に、想いを寄せていた少女の、女の声を自分が引き出した。今はもう、富田にはそれで満足だった。ただそれは、富田の真心だけのこと。無念のすべてを包み、癒すには至らなかった。 本能は無念の欠片を劣情へと変えて、真心に忍び寄る……。 魔獣の如く涎を滴せるそれの胴体が、獣欲になりかけの無念によってより太く猛り、首を伸ばし、開放の出口を求め荒ぶりだす……。 沙都子との魅惑の顔面騎上位という状態が続いた為、富田は酸欠を起こし掛けていた。だから体も頭も楽な方、楽な方へと行きたがってきた。 すなわち、このまま沙都子を貫き、串刺しにする。 今は周りにニンゲンが居るが、この熱が冷めない内に……。それとは別に頭の真ん前で、天使と悪魔の格好をした梨花と羽入が手を繋ぎ、なにやらこちらに囁きかけていた……。 『くすくす……。我慢なんて体に毒よ。さっさと押し倒して、ヤるコトやっちゃいなさいよ。まったく、じれったいわねぇ……』――『あうあう~♪ みんなで沙都子を輪姦しっこなのです~♪ あうー♪♪』 (チョっ……フタリとモ。僕の、沙都子ヘノマ心ヲ聴いテなカッタのカよ! ソレと羽入っ! 僕の沙都子をソンなメで見るナーッ!) 『「僕の沙都子」って……それも二回。キモ。それと沙都子は基本的に私のだから。まったく、図々しいわねぇ……』――『あうあう~♪ みんなで沙都子を輪姦しっこなのです~♪ あうー♪♪』 (そっ、そレハ…………言バノ文ってやつダよ……! それと、イっ回目の「僕の、沙都子」にはちゃんと句点がハイってるだろ。だーかーらー羽入! 沙都子に輪姦しっこユーな!!) 『男のくせに言い訳ばかりして……。何が「僕は鉄壁」よ。鉄壁なのはあそこだけじゃない。まったく、このふにゃチン……!』――『あうあう~♪ みんなで沙都子を輪姦し』――『いいかげん黙れ、この淫魔……!』 羽入のボケに、梨花がツッコミの掌底を入れて、脳内コントにオチが付く。でもこれじゃあ、悪魔の梨花が勝っちゃったってことは……。あと「僕は鉄壁」ってナニ? ついさっきまで悪鬼じみた欲に駆られていたというのに、二人の身勝手な言い分に…………あっ……っ! はたして、富田がソレ等と自分とが同じだったと気付いたのが先か、伸びていた羽入が起き上がったのが先か。 彼女は立ち上がると、富田の頭上のずっと高いところを指し示した。 頭の中の映像はここから現実に切り替わる。 「はっはっ……ッ! ン……ン…………くンっ?! ンっはぁ…………ンっ、ンンッ!」 「……いたっ!!」 軽く達したのか、荷台に額を当て、沙都子が控えめに嬌声をあげた。 「僕の声が……届いてしまったのですか…………?」 肩で息をしている沙都子から目を外し、羽入を見上げる。その表情は目に見えて翳っていた。声色もどこか、普段が普段なのでその差異は大きく目立つ。 「……あれって……。うあ……っ」 口を開くと、未だ荒い息遣いの沙都子の尻に撫でられ、思わず声が上擦る。 「……沙都子は特に、やさしくしてあげないと……あむ、なのですよ。う、んむ……ちゅぴ……」 言っていることはまっとうだが、岡村から搾ったモノを啜りながら言われても……。滅多に見せない憂い顔が台無しだ。それよりも富田は再度、羽入に訊ねるべく口を開きかけた。 「…………おふたりとも、おしゃべりはダメ、でしてよ……」 しかし沙都子のヒッププレスに邪魔をされてしまう。 「これからは富田も、前みたいに『沙都子』って、呼んであげるといいのです。あうあう! ……あう。それはともかく。 狂気、じゃなくて、僕電波での梨花は魔女らしく『ベクトルアロ→』でツッコむのがお約束なのに……。でも、鬼神の僕には効かないのです~」 どきりとすることを言われた。 突然の羽入の言葉にはぐらかされて、言葉を失ってしまった。それでも、やるべきことはやらないと。 羽入とのおしゃべり――内に芽生えた沙都子への不安――想い――少しだけなつかしく、苦い記憶――は、今は置いておく。 富田は、沙都子の芳香を胸いっぱいに吸い込んでぷぅーっと噴き込む。 攻めるでもなくいじわるでもなく、対話への息吹。対して沙都子は小さく声を漏らし、そして背中が美しい弧を描いた。さらに夏空の天辺からの日差しがサンバイザーで弾けて七色にきらめいた。 ……あ、あれっ?! 指が……抜けない? 下からの行為に、沙都子はおもむろに尻をずらし、富田の口を自由にした。そして富田も沙都子の口から完全に指を引き抜こうとしたのだが……。 富田が沙都子の口に指を入れてしばらくが経つと、沙都子はふたりの指を噛んだりしてきた。痛くはあったが富田には甘噛みに感じられ、むしろ心地良いくらいだった。 「…………どう、でふの……? 富田さんもき……気持ひ、イイ……?」 「……くっ、ううゥ!!」 羽入のあの、精液に濡れた顔が目蓋をちらつき、沙都子のこの、明らかに発情した声が耳をくすぐる。そして極み付きの、視界零の顔面騎上位。 扱かれずとも――指先ひとつ、ひと撫でで――いや、何もしなくても――もれなく、親友の後を追えることだろう。 「ほらぁ……気持ひイイって言いまへんほぉ……まぁーた、おくちほ塞ひじゃい、まふあよぉ……? ほらぁ……あはは……。あはははっ!」 ぷちゅっ……くにゅ、くちゅう……っ。こりゅこにゅちゅっ! こちゅっ……こにゅちゅぷ……。 「ぷあっ……うぷっ! さ……さとっ、ぷゅぱあっ!」 柔の断罪ともいうべき猛攻が下され、富田は地上に居ながらに溺れ掛けた。……やっぱり怒ってるよな……。指、噛りついたまんま、ぜんぜん離してくれないし……。 それも一つの謝り方かと、沙都子のなすがままを受け入れても良かったのだが……指が、痛い。もう甘噛みとはいえないくらい、痛い。それにこの痛みは沙都子も感じているはず……。 間隙を突けば、何とかしゃべることはできる。だからちゃんと謝って、この虎鋏じみたトラップを解く。それから精意…………じゃなくって。せ……せい、意……。誠、意……そ、それ! 誠意を見せないと……! 今や上も下もぐちゃぐちゃのぬちゃぬちゃ。 そんなオツムとムスコでは、少し前だったなら誠意も沙都子も何もかもを白く、塗り潰しかねなかった。だけど今は大丈夫、だと思う。さっきの羽入のおかげかもしれない。 富田は口の中から引き抜くのではなく、沙都子の指を庇おうと動いた。しかし噛む力が緩むときを見計らうも、ふたりして同時に仕掛けたらしく、絡み合った指と指は再びひとつに組み合わさってしまう。 「ごめん北条。その……僕が悪かったから本当にごめん。だから、指を噛むのは止めよう……? お前だって、痛いだろ?」 いつも通り、沙都子を苗字で呼んでしまったことを、富田は密かに悔やんだ。それはそうと、沙都子は態度を変えずに、さらに腰の動きを加速させだした。 「あぁ……くっ! あ、あともう少しでもっと……ンンっ! ……ですから富田さんも……い、いっしょに……っ! ンッ……ふぁ……ああッ!」 ふたりの指は沙都子の口の端、葉巻の様に咥えられもう、動かせそうにない。 抜けた口調は戻り、口の中で悩ましく踊っていた舌と指とがさらにさらに熱く戯れだす。 沙都子をこんな風にしたのが圭一だとしても……。それでも今は…………今だけは僕が……ッ!! 「沙都……子ぉお――おオオッ!!」 「……えっ?! きゃんっ!!」 富田は沙都子の首を両足で掴み、そうっと上体を引き寄せた。 沙都子の行為によって次第に富田の体が車体下からずれ出てきて、沙都子もそのまま出るに任せていたらしい。それを富田は、岡村と羽入の位置が自分から幾らか離れていることから気付いた。 「ぁ……。富田さんの……硬くて、それにすごく熱い……ですわ……はぁ……ん。ウっ……ンンッ!! ふあ……はあっ。ぁ…………あふぅ…………」 驚いたのは始めだけだった。沙都子は富田の意図を察し、自然とシックスナインの体位になる。 富田は潰れテントにほおずりと、夏よりも熱い吐息を服越しの股間で感じた。直接喰らいたい悔しさをじゅちゅ……ぢゅちゅうーぅと、滲み出てくる蜜を吸うことで晴らした。 「あう……ふたりとも、もう赤くはないのに…………すごいのです。 そのままふたりとも仲良く、なのですよ♪」 「はあっ……! 羽入ちゃ、あんっ! そっ……こお尻いっ! アっ……あっ、またっ! ……ああーっ。いっ……イクイクう~ゥあ――ッッ!」 「……アンタたちねぇ…………え……?」 また梨花のぼやきが始まる……そのタイミングに、鉄の嘶きが割って入ってきた。 「……うっ、嘘……でイ゛あ゛っ?! ア゛……ッがっがあ゛……っ!!」 雛クラ部員が隠れ蓑にしていた軽トラック。 そのエンジンが三度咳き込み嘯くと、サイドブレーキが落とされ、誰かの悲鳴が削られ、べきりという音がした。 「りっ、梨花ああぁーっ!!」 「羽入ちゃんは離れて……!」 そんな緊迫した仲間たちのすぐ傍で、富田と沙都子はお互いの首に足を絡めて抱き合い、絶頂に体を震わせていた。 リトル・エクステンド 1-2に続く - -
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攻 防 精 敏 備考 装備可能者 +55 沈黙混乱よろめき驚き耐性 ツン、クー、つー さまざまな種類が用意されているコスチューム。 アイドルの卵がプロデューサーに言われてよく着用している。 ただのデータの固まりだという噂もあるが、真偽のほどは… 田代砲1Fの宝箱から 後衛にとって致命的な状態異常に強くなれる装備。 如何せん入手時期が遅いが田代神戦でも役に立つ。 ツンのコスプレ技は「Here we go!」。 わかんないんですの上位互換と言っていい。 効率良く防御力強化できる。まさに田代神戦にうってつけの防具。 クーのコスプレ技は「蒼い鳥」。 普通HPの低いクーは真っ先にやられやすい。 蘇生が失敗することもあるので、素直にうpろだを使ったほうがいい。 元ネタ ゲーム「THE IDOLM@STER」に登場する衣装の総称。 DLC販売で、リアルマネーが結構かかる。 バーボンでは上のコスチュームがランダムで選ばれる。
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◆エクステンド・ギア 通称「EXギア」。ギアに装備する外部パーツである。 主に剣や槍、銃器などの形状をしているものが多い。 術式が本体に直接記述されており、オーブによる拡張性こそないものの、 高い攻撃及び防御能力、また、独自の特殊能力を発揮することができる。 使用には、「EXコネクター」と呼ばれる専用のケーブルをオーブ用スロットに接続し、 そこにEXギアを接続しなければならない。 大型で魔力消費も莫大なため、扱いは極めて難しい。
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デコード・トーカー・エクステンド(OCG) リンク・効果モンスター リンク3/闇属性/サイバース族/攻2300 【リンクマーカー:上/左下/右下】 効果モンスター2体以上 (1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「デコード・トーカー」として扱う。 (2):このカードの攻撃力は、このカードのリンク先のモンスターの数×500アップする。 (3):自分バトルフェイズに、このカードのリンク先のモンスターが、 戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に発動できる。 このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。 コード・トーカー コード・トーカー補助 サイバース族 リンクモンスター 能力変動 連続攻撃 闇属性 同名カード デコード・トーカー(OCG)
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エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人 作品:東方永夜抄 〜 Imperishable Night. シーン:エキストラステージのテーマ データ BPM 156 拍子 4/4拍子 再生時間 2 35 調性 【0 00~】ト短調(Gm)【2 10~】ホ短調(Em) 使用楽器 コード進行 【イントロ】GmGm|〜12x 【メロ】Gm(Gm|E♭|F|D7/F♯) 〜4x |Gm| 〜8x(Gm|E♭|F|D7/F♯) 〜8x 【サビ】GmE♭|F|D/F♯|Gm|〜4x 【サビ2】EmC|D|B/D♯|Em|〜4x ZUN氏コメント 蓬莱の薬。 富士山が世界遺産に選ばれなかった本当の理由。それは世界程度に選 ばす事が出来ないような霊峰なのだから。というか、ゴミ捨てんなよ。 (出典:東方永夜抄 おまけtxtより) エキストラステージのテーマです。 エキストラにしては落ち着いた曲、か? 誰も怖がらない肝試し、っていうとこんな感じかな(嘘) ちょっと心もとないところもあったりなんかしちゃって、でも エクステンド。 EXTENDを集めてエクステンド。 (東方永夜抄 Music Room) 解説 コメント この曲の話題なら何でもOK! 毎回、「お前だよ」 で笑う。 -- (名無しさん) 2016-09-11 21 47 05 名前 コメント すべてのコメントを見る
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リトル・エクステンド 1-2 1-3 『沙都子と大樹さん』 入江診療所の待合室には患者の他に、その者たちとのひとときを楽しもうと半ば、村の老人たちの集う憩いの場となっている。それでも、昼どきにもなれば外来患者以外は家に帰り、それは夏休みである今日も変わりのないことだった。 子供たちを乗せた軽トラックが着いたのはそんな、茶飲み老人たちの掃かれた後だった。 診療所には涼みに来たと、富田と沙都子は患者のお年寄りからお茶菓子を貰って今は、静かな待合室の角に座っていた。 「そんなに、心配しなくてもだ、大丈夫だよ」 自分のとなりに沙都子が来てからまだカップラーメンができるほども経っていないにも関わらず、富田はこの場の雰囲気に喉の渇きを覚えていた。ジュースを飲んで、またそれとなく沙都子を伺う。 「え?! え……ええ。おいしいですわねー、このおせんべい」 話し掛けられて、富田と視線の合った沙都子はそこで、一口も食べていなかったせんべいを慌てて食べた。 心ここにあらずの沙都子は診察室に、その心を置き忘れてきた様だった。 入江の配慮で、待合室のお年寄りを心配させぬ様にと、梨花と軽トラックの男性は裏口から診察室に向かうことに。 電話連絡ですでに受け入れ態勢の整っていたそこに梨花はすたすたと、慣れた足取りで歩いていくと医師たちに囲まれすぐに見えなくなった。 その一団から少し離れたベッドへ、男性をおぶった入江は沙都子を連れ、富田は待合室で待っている様に言われた。 入江を始め、医師たちの表情は一様に真剣で、喉が渇いただけと言っていた梨花の容態がひどく気に掛かりだす。 その光景の去り際に富田は、肩を落とす沙都子の背中と硬い表情にも笑顔を浮かべる入江。それと白衣たちの隙間からこちらへ、肩を竦めて見せる梨花の姿が、カーテンを引かれる間際に見えた気がした。 「えと…………。それで……古手の容体はどうなのかな……?」 「ひゃふっ?! ふぉ……っ。そ、そうでした……ん、ぐうっ!」 「さ…………あっ。だ、大丈夫……?」 一心に菓子を食べ続ける沙都子に話し掛けたら彼女は、口の中の物を噴き掛けてしまった。 「……水道で鼻を思い切り、かんできた方がいいよ」 しばらく背中をさすってみても沙都子は目に大粒の涙を溜め、けほけほと咳き込むばかり。こんなときは上品に振舞っていては埒が明かない。そんな沙都子を見兼ねて富田は助け舟を出す。 一言謝ってトイレに向かった沙都子に、このタオルを渡してあげれば良かったかもと、今更思ってみても後の祭り。しかたなく、肩のタオルで床に飛び散った物を片付ける。自分の吐き出した物を見て、沙都子を気まずい目に遭わせない為、取り零しが無いよう念入りに……。あ、ちり紙を使えば良かった……。 沙都子を前にして――どうにも――いつにも増して――緊張している。 向こうもそんな感じなのだからその分、落ち着けてもいいものを……とはいきそうもない。 沙都子と――以前の様に――彼女を呼びたい。 今日なら、不自然にならずにそう呼べそうな……呼んでも構わない気がする。 ふー。もう、落ちてないかな……。 ものぐさをして、椅子に座ったまま拾っていたから、かえって疲れてしまった。頭というより顔に血がのぼって、鏡を見なくても真っ赤なのがわかる。真っ赤といえば、恥ずかしがって顔を真っ赤にする沙都子ってすごくかわいいんだよなー。からかわれたときなんて「むがー!」って暴れだすし。 それで岡村が「沙っちゃん狂犬みたい」って言うと飛びかかって……。それで思わず「お前のどこがレディなんだよ?!」って言っちゃったら僕まで噛み付かれて……。背中にやわらかいのか押し付けられて、岡村もにやにや喜んでで……。あれは気持ち良かった……うん。そのおっぱいを僕は思い切り……スク水越しだけど大きかったなー、沙都子のって。羽入もすごく大きいし二人とも、古手と同い歳とは思えないよなー。 「ぶえっくしょいっ!!」 「……っ?!」 沙都子羽入と、おっぱい繋がりで梨花に考えがいったとたんに診察室からおやじくさいくしゃみが聞こえた。 「あれ? 梨花ちゃまかいね、今の?」 「雛クラのちびっこ部長の二人が来てるん。それできっと、追っ駆けて来たんよ」 「けどもさっきのくしゃみ、中から聞こえなかったかね? それもあんな……漢みたいなのを梨花ちゃまに限って……ん、んー…………」 耳の達者な老人の一人が腕を組み、診察室を見る。それから目のあった自分に梨花のことを聞き、とっさにレナに連れて行かれたと答えることができた。それで老人は談笑に戻り、富田は手に持ったタオルで冷や汗を拭う仕草をする。 「……? 何だろう……」 頬と、それと口元に生地の質感とは異なる物。ぺちょつく感じのそれ。 髪の毛はくっついていなかったらしいそれを、舌の上に引き伸ばす。甘いあんこの味と皮。となりを見る。 椅子の上には飲みかけのジュースと、食べかけのどらやき。今日の僕は大胆でラッキーでちょっと……変態かも。 がつがつ食べていたにしては可愛い歯型のどらやきに手を伸ばす富田はそう開き直って。「……それ、私のどらやきですけど……どうなさるおつもりですの?」 その声に慌てて手を引っ込めた。 口元をハンカチで押さえつつ、神妙な面持ちで歩いてくる沙都子を富田はあうあうと、羽入の様に困り顔で見つめるだけ。そして、正面に来た沙都子は膝に両手を付いて、富田は目だけで彼女を見上げ……。 「だ……ぁ。……だい、きさんの食いしんぼ…………ん……」 こつんと、頭突きを食らった。 「私は……今はちょっと……。 よろしければ、私のお弁当もお食べになって…………」 「顔が真っ青だけど、北条も具合が悪いの……?」 もうとっくに昼を回っていたので、持ってきた弁当を食べることにしたのだが、沙都子は弁当を広げただけで箸を持ちもしない。前屈みで、さきほどと同じく口元を押さえ、それに震えてもいた。 「そうだ! 監督に診てもらおう。それで薬を貰って古手といっしょに休ませてもらえば……っ!」 「…………いちいち煩いですわねぇ……」 富田を睨み、心底苛立たしげに突き放すと、沙都子はおもむろに立ち上がった。どこに、などと聞く様な――気――勇気――無粋――は、今の彼女には湧き様もない。わずかだが、恐怖で目元が潤んでしまう。 小川での件で、沙都子から嫌われたかと思っていた。だけどさっきの……額と額のふれあいがそうではないと。沙都子の眼差しに険は見られなかったのだけど……だけどそれこそ、そうではなく…………。 お茶菓子が効いているのか、あまり食欲はないが弁当を食べる。 軽トラックに踏み潰されはしたが全滅ではなく、おにぎりが一つとピーマンの肉詰めが丸ごと残っていた。 好物のおかかおにぎりに銀紙の歯触りを感じて、沙都子の弁当を見る。 日の丸とのりたま。ミートボールにアスパラガスのベーコン巻きに野菜炒め。それとてんぷら。丸いのやらかき揚げがあって、これはカボチャだろうか。特徴のある扇状のそれを拝借。 ここに来る前、雛クラの最中に、羽入お手製のカボチャのてんぷらの話を、げんなりした沙都子から聞いたのを思い出す。揚げたてならよりおいしいだろう甘い風味にもう一つ。 塩気が欲しくなり、ベーコン巻きと……ピーマンを除けて野菜炒めを立て続けに。 カボチャは相変わらずみたいだけど他は……おかずに入れてくるのだから……。もしかしてナスも、克服したのかもしれない。やっぱり……沙都子はすごいな…………。 除けて食べていたけど苦味を感じ、それが理由ではないけれど今になって、あの涙が目から零れ落ちた。沙都子がまだトイレから戻ってはこないことに安心し、富田は目元を擦った。 箸を動かしている内に結構な量を食べられた。 自分のは食べられるところだけ。沙都子のもピーマンごと、野菜炒めを平らげた。梨花の分も食べていいと言われていたけどもう無理。中途半端のつまみ食いではかえって悪い。 「お待たせしましたー……おや? 富田くんひとりですか?」 お昼を終えてきたお年寄りで再び待合室が埋まり出す頃になって、入江がやってきた。 「あの……さ、沙都子は気分が悪いみたいで、トイレに行ってます。それでまだ帰ってこなくて……」 きょろきょろと、とぼけた動きで沙都子を探していた入江は富田と梨花、それと沙都子の弁当を一瞥。 「この手を付けられていないのは梨花ちゃんのですか?」 富田は頷き、ではこれを本人に持っていってあげてもいいですかという問いに、少し戸惑って、また頷く。 「失礼ですが、沙都子ちゃんがトイレに行ってからどのくらい経ちましたか?」 「え……? と…………二十分くらい、ですけど……」 時計を見て、とりあえずそう答えた。 富田の受け答えに入江は、空になった沙都子の弁当と富田を交互に、それも恨めしげに見ては「なぜ、私の分を残しておいてくれないのですか?!」と、理不尽にのたまってくれた。それからはあはあとアブない息遣いで沙都子の弁当を見つめ、何かを思い出したのか入江は、梨花の弁当と沙都子の水着入れを持って診察室に引っ込んでしまった。 「ちわーす。まいどお世話になってまーす」 「きしめんキター!」 「あの……古手の容体は……」 弁当を届けに行っただけなのか、入江はすぐに帰ってきたが今度は出前に気が向いてしまう。それから自分の分はあらかじめ富田の前に持ってきたテーブルに。残りは休憩室へと運び、またとんぼ返り。 「梨花ちゃんは念の為、今日はここで過ごしてもらうことになりました。 ここに来る途中に彼女が言っていた通り、軽めの熱中症でした。だから心配しなくてもいいですよ、ええ。本人はすこぶる元気で、それもなぜか不機嫌なくらいで……。ひょっとして梨花ちゃんも、ですかねー」 きしめんをずぞぞぞと啜る合間に、入江は聞きたかったことを一気に話してくれた。 「ちなみにこの件はすでに沙都子ちゃんにはお話ししてありますから。で、羽入ちゃんなんですけど……もし見かけたらここへ来てもらう様に言ってもらえませんか」 何でも、梨花は独り言で……。 『……羽入。ちょっとボクにツラぁ出しにきやがれなのですよ。くすくすくすくすくすくすくす くす★』 ちょっ……! 古手怖いよっ! 「……まあ梨花ったら、影ではそんなことを……? まったく、レディ失格ですわね」 「沙都子?!」 「え……?!」 「…………おや? おやおやおや……?」 突然の声に反応した男二人に注目され、沙都子は驚いている様子だった。それが朱として顔に表れ、こほんと咳払いをして何事も無いかの様にとなりに座った。……? 監督はなんで僕の顔も見てるんだろう? 「ほほ……。出す物出したらおなかが空きましたわ……あら? 私のお弁当がありませんわ」 え゛……?! 「それなら富田くんが全部、食べてしまった様です」 「げげえええっ?!」 「どうしましたか、富田くん? あ……もしかしてメガネマンのものまねですね。わかりますわかります」 「そんな超人いませんよ!」 「……何だか、チエノ〇マンとタッグを組んでいそうなネーミングですわね」 「北条もいちいち乗っからない!」 って、うわっ! また睨まれた。……え? その手は……ナニ? 「……そういえば、私のも食べていいって言いましたっけ…………食いしんぼの誰かさんに。じゃあ梨花のお弁当を」 「そ……それなら! ドクターメガネが北条のスク水といっしょに持っていったよっ!」 「う……?! とっ、富田くん! それは私に対する当て付けですね。わかりますわかります。それはそうと、ドクターメガネってなんですか! それを言うならドクターボ〇ベでしょう普通は?! ついでに誤解を解くために言いますが、正確には水着入れを頂いたのであって、まだ沙都子ちゃんのスク水は頂いていません!」 「……おふたりとも、ナニを訳のわからないことをぐだぐだと……。 それと監督……。私、どちらも差し上げる気なんてこれっぽちもありませんでしてよ……!「ささ……っ! 沙都子ちゃん痛い痛い!! め、眼鏡が割れてしまいます!」 沙都子は眼鏡ふたりをアイアンクローで締め上げる。 沙都子はその後、入江が自分のきしめんと沙都子の水着入れを返すことで手打ちとしたが、入江ではなく富田を自由にし、その空いた手できしめんを食べ始めた。 「その様子ですと今日はもう大丈夫みたいですが、横になっていきますか?」 沙都子の情けで、半分はきしめんに有り付けた入江がそんなことを聞いてきた。 沙都子は腹を摩ってみたり座ったまま体を動かしてみたり何かを考える仕草をしたり。入江はそんな彼女の答えを静かに待っていた。 「…………大樹さん……は、これからどうしますの……?」 聞き慣れない、いや。家族からならそう呼ばれているが……。なんと沙都子に名前で呼ばれてしまった。 え……っと? 何て答えたらいいんだろう…………。 「う……うん。僕はもう帰るから北条は、休んでいった方がいい……と、思う」 自分ではベストな答えを言えたと思うのだが……。 「……鈍感」 しかし、沙都子との答え合わせは失敗した様だった。入江も苦笑いを浮かべている。 「……監督。私もこれで帰りますわね。お薬は先月の物がまだありますから……」 沙都子は小さな声で、入江だけに聞かせたい雰囲気でその胸を告げ、帰り支度を始める。「それでは、羽入さんには後で梨花に会いにいく様に言っておきますわ」 「ええ。本人はあんな風に言っていますが、はは。照れ隠しですかねー」 「ほほ。今は、梨花みたいな子を『つんでれ』って言うみたいですわよ」 「ああ、それなら聞いたことがあります。前原さんとそのお父さんがよく口にしていますね」 そして二人は朗らかに笑った。 「沙都子ちゃん……。 気分が優れない様でしたら遠慮せず、そのときは……富田くんにおぶってきてもらってください」 入江の変化球気味の言葉に、沙都子が富田を見た。 「…………考えておきますわ……」 あまり気乗りしないその呟きに、しかし入江は嬉しげに笑っていた。 胸の横で手を振る彼にお辞儀をして、沙都子はぱたぱたとスリッパを鳴らして玄関へ。見送るお年寄りに笑い掛け、富田を置いてさっさと外に出て行ってしまう。 「ほりゃ大樹! ウチのヨメほったらかしてぇ……。ぼさっとせんと、はよ追っかけ!」 いつの間にか、富田の祖母が来ていたらしい。 今年の綿流し祭で、お魎と沙都子。その周りを、喜一郎に魅音、梨花とその仲間たちの連なる姿に、村人たちは一つの時代の区切りを見たのだった。故に少しずつ、雛見沢に沙都子の笑える場所が増えていった。 それと祖母の様に「沙都子をうちの嫁に」という、冗談交じりの声がわずかではあったが村で聞かれる様になり、そして……圭一の存在が富田を焦らせる一番の要因となる。 ……まったくあのひとったら……。一体どこに行きましたの……? 大事にはならなかったとはいえ梨花が、それと岡村と羽入もまだ帰ってこないから、もう雛クラをする気分ではなくなり、今日は御開きにすることに決めていた。そして自分と同じく彼も、家に帰ると言っていた。だったら当然、行き先も同じなはずなのに……。 商店街にある富田の家で、只同然に豆腐を買った沙都子の足取りは軽やかとは言えず。それは通る先々で買い込んだ食材のせいもあるが……。 「う、ン……っ」 素直になれない心と素直な身体の温度差に沙都子は震えた。 「ほ……っ、北条……っ!」 また……北条ですのね…………。 商店街の出入り口で息急き切った富田と出会った。ここでもまた名前ではなく…………解っている、彼も恥ずかしいのだと。 軽トラックの下で、待合室で。 どちらも意識して呼んだのではないのだろう。でもあれが、彼も以前の自分たちに戻りたいと思っていて、思わず口にしたのだったら……。それに彼が望むなら、私はどんなことだって…………。 「ンッ! ふああ……っ!」 刹那の白昼夢に尻がずくんと疼き、よろけた拍子に声が出でしまう。そんな自分に彼が、駆け寄ってくる。 「……大丈夫…………沙都子……?」 おっかなびっくりの――でも…………自分にだけ聞こえる――やさしい声。 「僕が持つよ……」 「あ…………大樹……さん……」 う……重い……と、食材の詰まったビニール袋の全部を手にして、大樹は歩き出す。 「付かぬ事を聞きますけど……私が買い物をしているとき、大樹さんはどこに行ってましたの……?」 本来なら遠慮するなり半分は持つなりするところだが、沙都子はあえてそうしなかった。 「えっと…………古手たちの家に行ってた」 「ぐずぐずして、早く追い駆けてこないからはぐれるんですのよ」 少し、上から目線で言ってみる。 雛クラの終わった後の三人娘は真っ直ぐに帰らずよく、商店街に寄って行くことを失念していたらしい。それだけ自分のことで頭が一杯だったと思えば……悪い気はしない。 「それで…………家には誰も……?」 水着入れを後ろ手に下から、覗き込む様に囁く。彼がこちらを向き、すると狙い通り、息が掛かるほどにふたりの顔が向き合って、大樹の肘が沙都子の胸にめり込み、いやらしく歪んだ。 「おおっ……! 岡村と羽入がいた! そっ……それで北条は商店街にいるかもって……。僕もそう思って……走ってきたんだ!」 また北条……。 でも…………そう……。じゃあ、仕方が無いですわね……。 「…………ねえ、大樹さん。少し、休んでいきません……?」 「え…………ここで……? あともう少し……で、でも…………沙都子が言うなら……」 驚いて離れてしまった大樹に再び擦り寄り、沙都子は上へと、彼を誘う。そして沙都子は……林に用を足しに行った際に着替えたスパッツに手を掛け、大樹の目の大樹の目の前で下ろした。 蜜が糸を引いているのが――女のソレが硬く、水着の上からでも大きな芽が出ているのが――彼の視線がそれらに釘付けなのが――またいやらしい自分になっていくのが――わかる。 「……祭具殿の裏なんて…………人が来なくて絶好の場所……ですわね…………」 ほら……がんばってくださいまし……と、是見よがしにスパッツを穿き直し、沙都子は古手神社の石段を登って行った。 続く - -
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リトル・エクステンド 1-2 『あっちこっちで』 「ひゃうんっ! あはっ! ふあっ! 圭ちゃんんっ……やっ……ンッ! はぁんっ!!」 後ろから圭一に串刺しにされた魅音が、ベランダに面した窓ガラスに上体を押し付けられ喘いでいた。その際に魅音の胸が、圭一の背中越しからでも脇乳となって垣間見えていた。 ふたりは制服姿のまま、脱ぐ物も満足に脱がず、真夏の部屋でかれこれ三十分以上、休むことなく愛し合っていた。 圭一はシャツの前を全開にして、魅音のこの格好は、圭一の趣味だろう。スカートを脱ぎ、白のショーツに黒のハイソックス。はだけたシャツからは胸もあらわに、自由となった大きな双房はぐにゅりと窓ガラスに押し潰れて汗に塗れて、ぺったんぺったん餅ぺったん。餅搗きならぬ餅突きが行われ、ぎしぎしと窓枠を。腰からもじゅぷんぐぷんと魅音の“臼”に圭一の“杵”の打ち込まれる音が、この圭一の部屋でずっと聞こえていた。 目の前の光景に目と言わず身も心、五感が釘付けとなり、もうそのことしか考えられないでいた。 「はあっ……くおっ。あ……っ、おォおおぉオオ――ッ!!」 「ふぁ……っんはぁ……ぁあっ?! ンッあっ……ああぁアア――ッ!!」 休むことも煩わしげに、ふたりは――刹那の吐息――蜜月のキス――お互いの名を熱く呼びあい阿吽の呼吸で、これで幾度目だろうか……ふたりで高みへと達した。 普段と違う――女の子らしい――声で、女の声を上げ続ける魅音。 はたしてふたりは一体どんな貌をして、その愛を囁いているのだろう……。 圭一と魅音はこれが初めてらしく、いざ行為に至るまでには初々しいやりとりが交わされていた。 「魅音の、すげ……イイ匂いで、も……ゥ、堪ンねぇ…………」 「……け、圭ちゃ……ンぁ……ッ?! も、もう……。くすぐった……ぃアっふあーっ!」 萎えることを知らない圭一は中に挿れたまま、魅音のうなじに顔を埋め、息も絶え絶え。深く静かに熱っぽく、魅音の香りで肺を満たしていた。 「ひゃ……っ!」 「うお……っとと」 汗で滑った魅音を圭一が支えた。 「魅音……大丈夫か?」 ひどくやさしい、圭一の声。 「ぅぁ…………あ、はは……平気平気。えへへ……滑っちゃっただけだから」 「ん……そうか」 魅音の照れ笑いに圭一も笑って応え、ふたりはどちらからともなく目を細め、再び一つに。汗の滴る二房を鷲掴みにし、圭一の若さに任せた抽送が始まると、魅音の口から鼻に掛かった声が漏れ出した。 「な……なあ、魅音。尻だけじゃなくってさ…………こっちでも、やらないか……」 そう耳元で囁いて、圭一は魅音の股間に手を這わす。 「ふぁ……ん! ……もう。そっちはダメだってば…………」 「だからちゃんと外で出すって。それとも……尻に挿れた後じゃあ、やっぱり嫌か…………?」 初めてが……? 兄妹でもないのにおしりで……? 「ちっ……違うよ圭ちゃん。イヤとかそういうんじゃなくって、え…………ぇっ、と……ぁのね……」 …………あの日、だから? 「…………あの日、だから……」 「……ぅ……うおっ?! そっ、そうだったのかっ!」 圭一にしてはその一言で通じたらしい。それからふたりは真っ赤になって相手を気遣い、謝り合った。 「ねえ圭ちゃん。少し、休も? 沙都子だってもういいかげん来るだろうし……って、休んでるヒマなんてないじゃん!」 自分と圭一の格好に、魅音は慌ててシャツのボタンを留めながらスカートに飛びついた。 「そういえば、沙都子のヤツ遅いな……。 ……まさか、一学期最後の罰ゲームをすっぽかす気か……?」 紳士面から一転、おのれおのれと、スケベ面に疑心を乗せベランダへ。が、すぐに「あちーっ!」と、汗で張り付く服を脱いで着替えを用意しだした。 「魅音もどうだ、いっしょに。風呂に入らないか。ん? んん~?」 魅音もここで脱いじゃえよと、背中を向けてスカートを穿く魅音に圭一が股の、燃える槍を振りかざして迫る。 「だから圭ちゃんってば! 人の話、聞いてる?! ……もし沙都子にこんなとこ見られたら、どうするんだよ……」 「……そのつもりだったんだけどなー」 「な……なに言って……あっ?! い……つぅ……う」 魅音が強く言うとぷちゅ……という音がし、瞬間、魅音は尻に手をやった。 「まっ、先に出すもの出して、魅音も…………そうだ。沙都子が来たら、三人で入るか」 「ちょちょ……っ! ちょっと圭ちゃん。さっきからなに…………やっ?! なな! 何で下着の中、に……や……はンンぅーッ!」 魅音が身を捩りだすと、括れたウエストに引っ掛かっていたスカートが落ち掛けて、尻の一点で宙吊りになる。その内側にするりと手が滑り込み、圭一のいたずらが始まる。 「歩けるか魅音。こんな所でブリブリしない様に……俺も蓋をシテやるよ」 「あッ?! イヤ、止めて……よぉ圭ちゃひゃんっ! お、お尻なんかに……ぃ……ン……っ。挿れちゃ……やあぁ……」 下痢と、指からもたらされる刺激に、魅音は顔に玉の汗を浮かべて弱々しくかぶりを振る。「魅音さえ良ければ……シモの手伝いもシテやるぜ?」 「うう…………。圭ちゃんのいじわるぅ……」 恨みがましく呟く魅音に、圭一はからからと笑った。 その日以降沙都子は、遊びにも世話をしにも一人で、圭一の部屋を訪れようとはしなくなった。 時を戻して二週間後。すなわち、沙都子との事の後。 富田はトイレに行くと告げ、通行人からこちらが見えないくらい、林のやや深い所まで潜っていた。 緑の屋根が夏の日差しを遮り、人のいそうもない場所に辿り着き、念の為に周りを伺う。安心安全を確認後、いそいそと海パンを脱ぐ。と同時に、筒の中に残っていた精液が、縦揺れの先端から飛び出て、しなる鞭の如く白の曲線を描いた。その際に尿道を擦り抜けて行く刺激に腰が引けて、白い呻き声が漏れ出た。それでもまだ……自分も分身も熱が、抜け切れないでいた。 富田は今出たものと、海パンにこびり付いている残滓を掻き集めだした。 未だ濃厚に鼻の奥に居座る沙都子を、鼻から抜ける息と共に――彼女の尻の感触――蜜の味――を思い出しながらその手を股間へ。思った以上の感度に腰を後ろに突き出し、目の前の木に手を付くと指先に痛みが走った。沙都子に付けられた傷痕。それを見て、浮かんだ思い付きに胸がどくりと疼いた。 指をおもむろに口に含み、刻み付けられた歯形を舌と前歯で探す。舌先で溝をほじくり歯先を喰い込ませて、彼女の愛撫をなぞる。汗の塩辛さばかりだが胸がずきずきと痛むほど、富田はこの行為に興奮を覚えた。 潤滑液が加わり、ぐちゅぐちゅと聞き慣れた音にさらに高ぶっていく。ほどなくして、炭酸飲料を飲んだときに似たあのスプラッシュが目の前を弾けていき……。 「んう……ッ。くんっ……あっ……さと……ぉく……っこぉ……うっ、うつウうーッ!」 沙都子と、かつての呼び名を口に、白い想いを大量に吐き出す。 いつもとはひと味もふた味も違う虚脱感に、富田は堪らずその場に尻餅を付いた。 古手がもう少しで……へたをすると死んじゃってたかもしれないってのに……。 萎れかけのモノをぷちゅぷちゅと搾りながら富田は、自分のサルじみた衝動に呆れた。 「あ、あれ……」 放心気味の頭に生まれた隙間。そこに梨花、それとあの白い脚がふと浮かんだ。 舌の根ならぬ竿の先が乾かぬ内に、萎れていた幹に張りが戻り茎となり、むくむくぷっくりと蕾まで生ってしまった。 沙都子との最中。 自分たちの後ろがにわかに騒がしくなったことで、富田と沙都子は我に返った。それから自分たちが何をしていたのか気付き、ふたりは一瞬で離れた。 すぐ近くで車のエンジンの掛かるのはわかった。 しかしそんなことなどどうでもよく、外の出来事――夢の中から外の物音を聞く様な――沙都子もそんな感じだったと、真っ赤な顔で頷いた。 岡村と羽入の二人はいつも通り、レナに連れ去られたと聞かされた。 しかしそれは梨花を助けようと――起こっていたであろう事故を止めようとしての行動だったと――運転手の男性から、それと梨花の意見とから、その場の四人は想像した。 やはり弁当は踏み潰されていた。 富田が水着入れの中の惨状を確かめていたらその男性が昼をごちそうしてくれると、それと最悪の想像が外れたことに皆が安堵し、顔色に精彩が戻った。 も、もう沙都子は戻ってるかも……っ。 富田は、元気になってしまった竿を無理矢理仕舞って、気恥ずかしさと気だるさの残る体で急ぎ、元の場所に戻ることにした。 富田が林に、沙都子はその反対方向へ花摘みに向かい、梨花は軽トラックの助手席に座っていた。 全身、それこそ頭皮から足の裏まで汗を感じさせる、動くオーブンレンジにはあちこちに錆、錆、錆。そんな年季の入った軽トラックにエアコンなんてあるはずもなく。 それでも日陰に止めてあり、なお且つ、この大量の発汗のおかげであまり暑さは感じてなかったりする。ただし口内の悪心、それと腹部に下腹部の微熱を除いてだが。 梨花は、青筋の浮かぶこめかみ寄りに近い額に人差し指をあて、さきほどから行われていた彼女との交信を続ける。 (……羽入。いいかげん、その太いモノを咥えるのは止めなさい……。私がキムチを口にする前に……ね?) 『あ、あうっ。おっけーなのです』――『あっあっ……羽入ちゃあんっ。さきっちょばかりいじられたらあ……あうっ! すぐ、いっちゃうっ!』――『今日も羽入ちゃんと岡村くんをおっ持ち帰り~。はうー。今日はどんなことしようかな、かな』 私の脅し文句に羽入の二つ返事がし、口からずるりと違和感が抜け出た。 『じゃあ……このサラミは岡村にあげるのです』――『あうんっ! 羽入ちゃんのしゃぶった梨花ちゃんのぶっといのがお尻に……』 人のツマミをなんて所に……。岡村もナニ、いかがわしいコト言ってるのよ! レナの小脇に抱えられての色ぼけコントに、私は呆れ半分の笑いを送る。 私と羽入、それに岡村とレナの四人で顔を向き合わせて会話をしている様に見えるが、ここには私と運転席の村人のみ。もちろん、サラリーマンが外回りに使う車に積み込んでいるという自動車電話で話しているわけでもない。 自分が実体化できることを思い出した際に、羽入が取り戻した力の一つ。 言葉を使わずに私や、症候群発症者との会話、イメージを送ることで鎮めることもできる僕電波こと交信能力。富田と沙都子をついさっき鎮めたのも羽入の、この力だ。 今回の様にやや高いレベルでの急性発症でも、早期に手を打てば大事にはならないと。そして現在、レナの家に絶賛お持ち帰り中の羽入が、どこかナマイキな口調であうあうと復唱した。 実は今までも無意識にこの力を使っていたらしい。しかし無意識ゆえにその力は弱く、負の感情の籠った想いはすべからく、そして末期発症に近いほど、羽入の言葉は歪められた。 ひとつ覚えのごめんなさいではなく、うまく使っていればああも鷹野の好きにはさせずに済んだのに……。そんなぼやきは、羽入の頬を濡らす涙で流すことにした。 かつての時代の人間に絶望し、人との絆を断った羽入。負い目から、無闇に追い掛け回して仲間たちを怖がらせてきた羽入。次第に力の存在も戦う意志も忘れ、そして……時の牢獄で飼い殺されてきた羽入。 そんな己を恥じ、嘆くこの子に鞭を振るう気になんてなれなかった。だってこの子は私と同じなのだから。 何度も何度も、私の殺されるあの六月を見てきたんだ。運命に嫌気がさして何もかも、忘れたくなるのも解る……。 それにこれからは楽しいことをたくさん……みんなといっしょに何処までも、何時までも…………。まあ、それは今はこっちに置いといて……。 私は口元の緩むのを、無駄と知りつつも誤魔化すべく咳払いを一つ。そして、まだ痛む首を振って念じた。 (改めて聞くけど、岡村とレナの声がこっちにまで聞こえるけど二人とも、それと富田と沙都子は本当に大丈夫なんでしょうね?) 『岡村とレナの声がはっきり聞こえるのは、僕の力が強くなってきているからなのです。レナの中の、僕の仲間も今は大人しいので、だいじょぶじょぶ☆ 富田と沙都子も僕がさっきもみもみしてあげたから、ばっちこいばちこいべいべ~♪ なのですよ☆』 (もう……。いちいちふざけないで。 じゃあ……富田まで、入江の世話になるってことには……) 『そこまで酷くなんてないのですよ。 たぶん僕と岡村の仲にやきもちして、自分も沙都子と……って思っている内に思い詰めてしまったのかも……なのです。でもぉ~? あうあう~? 沙都子じゃなくて富田を心配するなんて、もしかして梨花は富田にホの字なのですか?』 (……ばか。小学生みたいなこと言ってるんじゃないわよ。沙都子だって……心配に決まっているでしょう) 『……歯切れが悪く聞こえるのは』 (……気のせいって言いたいけど、あんたには隠し事ができなくなったのよね……。人の断りもなく一方的に覗いてくれるから…………) 人の気も知らないで…………というか、もう知っているくせに……っ! (……羽入。親しき中にも礼儀ありって言葉、知ってる? 知るわけないわよねぇ……おつむは小学生並みだし? そのくせ胸だけは一人前。沙都子だってそう…………。 圭一をあれだけ慕っておきながら今日のアレは何? 富田といつの間にあんな仲になったの?あんたとも何かといちゃいちゃしてるし……。 私が遠慮してやってるからって…………あんたとのつきあいの長さだったら、私の方がずっと長いんだからっ! …………黙ってないであんたも何か言いなさいよ……) 『あう~。メロンがおいしいのです~』――『まだアイスとね、レナが作ったプリンもあるから。だから二人とも、また逃げたりしたら……ヤだよ?』――『りゅ、竜宮さんっ。くっ……くっ、首が苦しっ……ですっ』 私の言葉に、返事の代わりに胸を揉まれる感覚。それとメロンの味。 レナは……自分の部屋でか、羽入と岡村を両脇に侍らせ、岡村と肩でも組んで羽入の胸を……といったところか。 三人のやりとりと伝わってくる刺激で、向こうの状況を想像する。それはそうとあの鉈女……。いつもいつも羽入の体を好き勝手に……。 そのレナの愛撫は、ふたりのかぁいい姿を見る為かやさしく、岡村などはすぐに昇天していた。しかし羽入の反応は薄い。度し難いスケベだが花より団子なアレの内では、目の前の甘い物の魅力とでちょうど相殺でもされているだろうが私は違う。 求めて止まない巨乳と肉の重さ。それが弄られる快感が胸のあたりに生まれ、あたかも本当に巨乳になったかの様な錯覚に、体が嬉々と反応しだす。止まっていた汗が胸の疼きによって再び流れ始め、私の内の女も……あ……はっ……ん……っ! でもどうせなら……この手が沙都子か羽にゅンッ?! 『あ゛うッッ!』――(う゛ッ……ンンんーッッ!) 不意に走った痺れに、私と羽入が距離を越えて繋がった。 『……甘い物にだけじゃなくてレナにも、羽入ちゃんの甘い声を、聞かせて欲しいな…………岡村くんみたいに』――『……あ……うう! 乳首に……レナの指が僕のおっぱいにめり込んであ、うんっ! きっ……気持ちイイのです』――『袋のたっ、まぁアッー! 竜宮さんにっこねこねされて……っ。お尻もサラミずぽずぽされ……あっ?! いい……っ、いっちゃいっ……ア、ああ――ッッ!!』 視覚までは伝がってないので、私は羽入と目隠しをされて犯されているみたいで……。 そんな倒錯した想像に私は……女のソコかしこが疼き、蜜を垂らしてしまっていた。 汗と愛液で水着も服も、座っているシートも本当、すごいことになってきた。こんなところを、戻ってきた二人に見られでもしたら……。でも、席を立とうにもドアを開ける音で、隣に眠る彼に気付かれそうで……。そもそも足腰が立たないほどに、今の私はふやけてしまっていた。 この力はまず羽入から相手に干渉してくる上に、こちらからは交信を断つことができない。 いつ終わるとも知れないレナの辱めに備え、私はタオルでこの水溜りを吸い取ることにした。 足元の水着入れに手を伸ばした、私とシートとに生まれた隙間。それだけで、そこから低く、ぐぷりと……。慌てて手を引っ込めたら、ぐちゅぷんっと…………。 これも一種の自慰と言えるのだろうか。私は自ら流したモノがぬめる音に、鼓膜をも辱められた。 『レナの分も上げるからね……』――『ん、ん、ん……。あむ……う、んん……あう、んむ……」――『むちゅっ、ぷあ! もっと……っんっんッ、ンッくっン……ンッ!』 半開きの口内にメロンの果肉が口移しで、それと生暖かいモノが暴れる感触。対して羽入は、レナの舌を冷静にじっくり味わい、ときにいなす感が伝わってくる。 『はう……っ。岡村くっ、んは……激しいね。ねえ……羽入ちゃん。またレナといっしょに……岡村くんをめちゃくちゃにシテ、あげよ……』――『……あふう。待って、ましたのです……』――『え……もうです……あっ、ふあ……っ!』 『……岡村くんのココにアイス……挿るかな、かな……?』――『岡村……。レナがアイスを持ってくるまで、お尻の中をくーるにしておくのです。それと僕も……ん…………う、ンっ……ん、あふん……!』 ……ンっ?! 冷たっ! な……なにコレ……。 指先に……これは、氷? それを、岡村の尻の穴に挿れると羽入は三つもの塊を、自分の尻にも捻じ込んできて……。 『お尻の奥が……ぁ、冷たくてっ……りっ、梨花のおちんちンっが太くて長く、てアうっ?! おくっ……あ゛う゛っ! ごりごりし……て……ぇっ。イッ……いっ…………ちゃっあうー! りっ、りィかああァーアああ――ッッ!!』――「ンンンンうー!! あっあっー! は……っ、はにゅーううぅうあァーアああ――ッッ!!」 私は巨乳を搾られながら羽入にバックで貫かれる幻に、周囲も体裁もかなぐり捨てて、大声を上げてイッた。(あ……は…………。あっ! はあっ! やめ……羽にゅ……う。ちょ……と待っ……ぁう! いや……ぁ。はあっ……ああぁ……) ダッシュボードに額を押し付け、絶頂の余韻も治まらぬ内にきゅっと窄まったその奥に、追い討ちを掛けてどくどくどぷぷぅ……と大量の幻精が注ぎ込まれ、氷が融けていく……。体にはまったく力が入らず、はしたない声を止めたくても手が……持ち上がらない。涙に涎が垂れ流れるまま、そして懼れていたことが起こってしまう。 スクール水着の股間の内側から、次いでふともも伝えにシートの下にまで零れ出し、尻の下にも嫌に熱いモノがじんわりと拡がっていく……。 人前で漏らし続ける股間にようやくタオルを押し付け、私は羞恥に耐え続けた。その間も享楽極まりない刺激が容赦なく送られ、私を嬲物にしてくる……。 このままでは本当にまずいと、恥ずかしさから恐怖じみたものに駆られ、私は車から転がり出た。とにかく体を冷まそうと、小川へとよたつく私の前にブレーキの音がした。 「……お、おや? 梨花ちゃん……ですか?」 引きつった顔で見上げるとそこには自転車に跨り、ずれた眼鏡を直す入江がいた。 「……あ、監督。こんにちは……古手? もしかして、具合でも悪いのか……?」 「……お……お待たせしましたわ…………あ、あら監督……梨花? ……あっ! やっぱり頭が痛みますのね?!」 入江に続いて前と後ろから、まるで申し合わせたかの様に富田と沙都子が帰ってきた。 『あっ……ンっ、あううっ! 岡む……らあっ! もっとぅら……裏筋から先に向けておもっ……つ……舌で強く、コスってなのですう……っ!』――『んっ……ふ……ぅ。ぅ……うんっ! はひゅうひゃんのカルピヒュ、いっぱいちょふだひいっ!』 「ンぅ……っ。やだ……ま……っ、またイ……くう……ッ!」 今度は男性器をしゃぶられる快感を指を噛んで、漏れ出る声と共に必死に堪えた。 「……熱中症でしょうか。 梨花ちゃん。日陰に行きましょう」 丸くなって、今の顔と体の状態を晒さない様にしていた私は入江に抱えられて、道端の草の上に寝かせられた。彼は、顔から火が出る思いで顔を隠す私の手をやんわりと退かし、一言断ってから服と、その下のスクール水着を腰まで脱がした。 「……監督。私も何か、手伝えることがありましたら……」 入江は、小川の水で濡らした手で私の体を摩っていた応急処置を沙都子に任せ、運転席の男性がぐったりしているとの富田の報告に、彼にも同じ措置を施しに向かった。それから時を置かず、私たちは診療所に運ばれるのだった。 リトル・エクステンド 1-3へ続く - -